名刺の概念を変えよう

名刺について名刺屋として日々格闘しています。名刺というビジネスツールはあまりにも一般化しすぎている為に新しい挑戦をしづらい面があるのでしょうか。会社で一般的につくってくれる名刺を使う人がほとんどです。たまに変わったタイプの名刺を使う人は面白名刺やとてもお金をかけたデザイン名刺があります。

 名刺という概念は55×91ミリの小さな紙に名前・会社・連絡先の印刷されたもので初対面の時に交換する仕事で使う道具というものだと思います。ほとんどの場合がそれです。でもこれで名刺という便利でパワーのあるツールはこれからの時代生き残っていけるのでしょうかと思ってしまうのです。

 名刺は高度成長の昭和の時代、バブル、平成の不況のなかでどんなに変わってきたのでしょうか。印刷方法、デザイン、縦横、書体、カラー化、値段、納期とあげればきりがないほど変化していますが、内容はどうでしょうか。あまり変わっていないのです。

 実は最近、押し入れの整理をした時に40年前ぐらいの名刺整理帳があったので見たのですが前出のデザイン他は変わっていますが、書かれている内容はほとんど変わっていません。郵便番号の桁数や市外局番などは変わりましたし、メールやホームページは存在していませんでしたから記載がありません。

 内容はほとんど変わりません。それで済んだ時代はすでに過ぎてしまった時代なのです。物を作れば売れたし、サービスを提供すれば受け入れてくれる人がたくさんいた良き時代だったのです。時代は変わりました。でも人は人ですから、安心して取引したい時には名刺は必要なのです。

 名刺の概念が変わらなければ時代に受け入れてもらえなくなり、過去のツールとして消え去り、○○○博物館に展示されるタイプライターのようになります。それでは我々名刺屋が怠慢なことになります。名刺の概念をみんなで変えていかねばならないのです。その為の一つとして「闘う名刺!」を考えました。