名刺屋としての仕事③

 名刺はビジネスをする上で有効な小道具であり武器だと書きました。そして名刺は創りこんでいくことで、あなたの相棒になります。自分の名前で勝負していくと覚悟した人にとっては信頼できる相棒になります。あなたが語らなくても伝えてくれるビジネスツールです。

 名刺交換の相手は交換しただけでは何もアクションは起こしてくれません。でも名刺交換そのものに初対面の人と人が、紙切れ一枚かも知れないが交換し合ったという事実が生まれるのです。このアナログな習慣が大切なのです。

 その時の印象は後まで続くことが多いと思います。その時に名刺の特徴でもある精読率の高さを利用しない手はありません。よほど変わった方でない限り、書いてある事に目を通してくれます。頭の中は一瞬で何をしている人なのかを見極めようとします。だからそれを表記する必要があります。

 大企業、有名企業ならば、ああ、あの会社の人と認識されるのですが、我々にはそれが通じません。自分は名刺交換をすると相手は好意的に対応してくれると思うのは間違いです。ですから後で名刺を見直される時に何をしている人、何が出来る人かを表記しておくべきなのです。

 人は覚えていてくれないのが当たり前なのです。自分が知らせたつもりになっているだけです。だから自分が何をしていて、どこで仕事をしているか、店を出しているかなど中々気に留めてくれないのが普通です。今なら必要な時ググれば良いという感じでしょうか。その時、何をキーワードとして思いつくでしょうか。

 人は失敗したくないものです。まして新しい取引や商品の購入ではもちろんのことです。だから、信頼のできる処から買おうとします。そしてなるべくなら知った人から買おうとします。ですから名刺交換は相手の知った人になることが重要な目的のひとつなのです。その為の名刺はどうすればいいでしょうか。それを考えるのが名刺屋の仕事の肝でもあります。