まだ一月なので名刺屋として最近思っていることを書いておきたいと思います。名刺はどのくらい前から当たり前になったのでしょうか。今の小さな紙に名前や連絡先を記載したものは明治のころから普及しはじめたと聞きました。女性用の名刺は伊藤博文婦人が鹿鳴館で使用したとも聞きました。
ビジネス用としては会社が近代的になってからでしょう。それから形式はそれほど変わっていません。というより誰も根本的な変更や改革をしようと考えなかったのかもしれません。なぜならそれで用をたすことが足りたからでしょう。でも時代は変わってしまったのです。
大きく時代は変わっているのです。名刺の概念だけこのままでいいはずが有りません。名刺を儀礼的に交換する風習も終わったのだと思います。又名刺を会社が作るのも変わらざるをえません。だって終身雇用の時代ではなくなったのですから。個人が考え作るのが道理なのだと思いませんか。
そうすると何が変わるかというと名刺の概念が変わってきます。同じ形式のものではダメなのです。個性がないと名刺を持つ意味がありません。情報の交換だけならSNSで充分です。名刺は役割が変わってきているのです。そのことを名刺屋として知ってもらわなければなりません。それが普及しないでいるのは名刺に携わるもの、我々の怠慢だと反省しています。
今からでも遅くないと思い「闘う名刺!」と名付けて、ちょっとずつですが意見を書かせてもらっています。今年は今までより多くの人に知ってもらいたいと考えています。名刺でさえ概念を変えるということは大変な事です。今の世の中にはそういうものがあり過ぎるぐらいあるのです。それぞれ変えようと思っている人達が出てきているのが今の時代のだとも思います。
時代を変えるのは政治・革命・戦争というものでなく1人の個人が概念に対する疑問をもつことなのだと思えてなりません。それは老若男女の区別なく一歩、一言、一文、一声を発することだと確信しています。今年はその一歩になるように頑張ろうと老骨に鞭打つことにします。