今日は74回目の終戦記念日です。朝刊(日経)の一面の記事は「就職氷河期の世代の就職支援」の記事でした。コラムの春秋のところに戦争に関することが載っている程度です。自分達世代も戦争を知らない子供たちで戦後10年後の生まれです。もはや戦後ではないという言葉がスローガンとなっていたのが昭和30年に生まれた我々の時代でした。
我々の育った時代は高度経済成長という言葉を旗頭にしてモーレツに働くことが当たり前の時代でしたが、戦争のことは親や祖母からよく聞く話題でした。お盆になれば戦死したおじさんの話やお祭りに行けば傷痍軍人姿の障害をうけた方が寄付を求めて立っている姿がありました。それだけでもとても嫌な気持ちになったものでした。
戦後74年になると戦争は歴史になってしまいました。新聞さえも一面にはしません。良いのか悪いのかは解りませんがとても不安な気持ちになります。あの頃の話を子供のころに聞いて嫌になることが大切に思えるのです。どうして戦争が起きてしまうのかはこの歳になっても解りません。
人間はひとつ間違うと狂気になります。「狂気の時代」が世界中のあちこちで起きてしまったのが先の第二次世界大戦、太平洋戦争だったのでしょう。そのことを検証するのは歴史家の役目なのでしょうが、我々個人としてどうして、なぜ止められず参加してしまったのかはそれぞれの心の中で考えていかなければ犠牲者に対しても申し訳がたちません。
人間の狂気は戦争だけではありませんから日々考えていたらおかしくなりますがせめて終戦記念日ぐらいは考えてみてはどうでしょうか。誰が良い悪いでなくて、なぜ起きてしまうのかを考えてみましょう。人それぞれが違う意見があっていいのです。それぞれがそのことを考えてみることが大切な事なのだと思います。