先日、評論家の竹村健一氏が逝去されたという報道がありました。自分が学生の頃に活躍されていたので時間のながれを感じてしまいます。彼の書いた本で「自分の会社を持ちなさい」というタイトルの本を読んだ記憶があります。独立志向だった自分にとり少なからず勇気づけられました。
あの40年も前に自分の会社をもてと言っていました。それは今の起業ということです。終身雇用が当たり前の昭和のバブル前のことです。時代はそこからリクルートとかとらばーゆといった転職を奨励した時代をへてバブル、バブル崩壊、消費税、コンピュータの普及、携帯、スマホの時代へと進みました。
今は政府が働き方改革の旗を振り始めました。それは竹村氏が書いた本から40年という時代がかかっています。時代は昭和、平成をへて令和の時代になりました。かくも起業という言葉が定着するには時間が必要だったということです。それでもその方向に動いていくしかないと社会が考えはじめたのでしょう。
それは積極的な挑戦ではなく、政策や経営の失敗、世界の勢力地図の変化といった諸事情からやらざるおえない選択なだろうと考えています。竹村氏の書いた本の時代はバブル前の昭和ですから積極的に自分を試そうという薦めでした。その時代に起業するとは言いませんでした。「独立」という言葉や「脱サラ」とい言葉でした。
今は「起業」と言いますが、自分は社会がすぐに起業を一般的に受け入れてくれるとは思いません。なぜならここは日本ですから。でも変わって行かねばならないことを社会は理解しているのです。そこで必要なのは日本的な起業なのです。日本人は昔から文化やシステムの加工の名人ですから。
日本的起業とは何でしょうか?自分はそれを「Wワーク」「副業」が当たり前の社会となることではないかと思います。このことが当たり前のことになることが日本的な起業になると良いなと考えています。ビッグビジネスではなく「小商い」としての普及です。