名刺のデザインを検討する際、あなたは渡す相手の事を考えますか。それとも、自分の気に入ったイメージから考えますか。どちらが正しいかということではありません。ただ、最低でもこの二つは考えて下さい。前にも書きましたが名刺の本来の目的は相手に自分を伝えることなのです。有名企業で社名とそこの所属がわかればいい名刺なら別ですが、ご自分の名前でいつか勝負するなら、良く考えましょう。
ご自分で名刺を作る時は、やはりカッコ良いものを持ちたいのは当たり前です。でも、ひとつだけ気をつけて下さい。名刺はご自分の存在を伝える小道具、武器なのです。このことを前提条件に作って下さい。どんなに素敵なデザインでも相手に伝わらなければ名刺交換の意味がありません。例えば、配る対象が高齢の方が多いのに小さな細い字でカタカナ言葉ばかりの名刺の方いませんか。まず二度と見られることはないし、記憶されることもないでしょう。
配る相手をイメージして、ご自分がどんなふうに伝わり印象に残れば、次の関係を築くステップになるかを考えてみましょう。デザインには人それぞれ好みがありますから、色々と挑戦してみてください。
自分の場合、表は基本白にイメージカラーを入れました。あとは好きな文字フォントではっきりと、名刺屋、名前、会社名、連絡先のシンプルなものにしました。写真や他の目立つ嗜好は、内向的な自分には配りたくない要素になるのです。裏面はラッキーカラーをベース色にしてその上に黒刷りで出来ること、やりたいことを表明し、ホームページ検索が記載されたものです。
職業柄いろんな方の名刺を創り、名刺交換もしますが、成功しているかどうかはその人に聞かぬと本当の所はわかりません。私見ですが成功されている人や、いきいきと生きていられる方はシンプルなものが多いように感じています。頂いた時に何か感じるものがあります。A Iが普及している時代に時代錯誤かも知れませんが、そう感じています。
まず前提になるのは相手に自分の存在を伝えること。自分が配りたくなることが名刺という小道具であり武器のデザインをする最低条件だと思います。そう肝に銘じて制作するようにしています。細かいテクニック的な事は、順次書かせていただきます。