「あきんど(商人)」の基本は三方善し(売り手、買い手、世間)の近江商人と考えています。これは簡単そうでなかなか難しいものだと最近思っています。儲けを第一に考えてしまうし、その為に言わなければいけないことを故意にスル―してしまったり、世間など無視してしまっていないかと考えたりします。
世間では大企業の検査偽装や基準を満たしていないのに公共の建物や鉄道などに自分たちのエゴで自分たちだけの常識で儲けや保身のために、我々小商いでは考えられない額の売上や販売数をしている名だたる会社がぞくぞくと出てきてしまっています。残念というより悲しい気分になります。
小商いの場合なら当然倒産します。世間からの非難をあびることでしょう。大企業は会見で頭を下げますが、心の内はどうなのでしょうか?お決まりの第三者委員会を立ち上げ、世間も国もマスコミまでも抑え込んでいると考えているようにしかみえません。
三方悪しです。日本の商人が今まで築きあげてきた信用、日本製なら大丈夫とか、日本人はこんな事まで気にして物造りをしているという、他には変えられぬ価値まで落としてしまったことをどう思うのでしょうか?時が過ぎれば忘れると思っているのでしょうか?マスコミの追求もスポンサーにはおおらかに感じられるのは自分だけでしょうか?
小商いをナリワイ(生業)にしているものとしてはくやしくてなりません。でも我々は生きていかねばなりません。絶対に取り上げられることのないような小商いでも基本の「三方よし」は守ります。
