認証するということは?

 以前にも名刺の認証マークのことで「認める」?を考えるで書いたのですが、製品の品質や安全への信頼を揺るがす問題、いや事件が又発生してしまいました。今度は建物の免震油圧機器メーカーのKYBです。近くには免震ゴムで東洋ゴムがデータの改ざんの発覚したのが数年前にあり、まだ処理は完成していません。今回の改ざんはもっと規模が大きいようです。

 東京、大阪をはじめ名だたる建物に使用されているそうです。時間と金をかけて入札される物件もこういうありさまです。業者側だけの責任なのでしょうか?もちろんこんな考え方をする会社など世に存在価値を問われるべきです。でも、それにOKをだした役所や、その会社に社会的認証マークをだした機関もだまされたでは済まないのではないでしょうか。

 そういうことを見破る為に入札や認証は存在しているのです。浮世の流れはとても速く、最近次々と起こる日本の名だたる大企業、神戸製鋼、日産をはじめとした自動車メーカー各社などの検査の偽造も忘れ去られます。発表のある日もそのメーカーのCMが止まることはありません。TVも新聞もスポンサーには次々と矢を浴びせることしません。ニュース番組で事件を発表することでお役御免と思っているようです。

 偽装された建物を買った人やそこを利用する人、新幹線を利用する人、自動車を利用している人など個人の心配や迷惑、損害までは自己責任ということになるのでしょうか?1000年に一度の地震だって生きている間に起こったのです。その時の原発の責任者は裁判で危険を報告したデーターを知らなかった、読まなかったと言っているそうです。

 日本人の安全神話は完全に間違っています。他の国と比べるのでなく我々の先祖と比べてみましょう。先人が尊い命とひきかえに残してくれている伝承をも一度、再確認して欲しものです。それと日本人のこころいきも考える時なのかもしれません。これだけ組織ぐるみで隠ぺいされ続けた事実が民間大企業、役所といった広範囲の組織で発覚しているのは容易に考えてはいけません。何かが大きく変わっているのではないでしょうか?このことを見過ごすと太平洋戦争前の言論統制のようにお国の為に見逃す世論にならないかと心配です。まさかとは思いますが、日本企業や官僚の維持、景気の下降を言い訳にされないように個々人の注意が必要だと思います。何かが変です。自分たちも変な認証をしないようにしましょう。