これからの時代の名刺について考えてみたいと思います。名刺屋として25年やってきましたが結論はだせません。世の中の変化がすさまじいのです。時代によっては戦争や大災害、大不況などで変化がしいられる時もありますが、この25年をみてきて思うのはビジネス環境の変化、海外の変化、そして人の考え方の変化が加速度的に変化したと考えています。
名刺は55×91ミリの小さな世界ですが、そこに記載する内容は人を証明するというか表現するものです。その用途は主としてビジネス上で、初対面の時に使われる特性があります。名刺交換という大事な場面で、知らない人に紙切れ1枚ですが、自分の名前や所属、連絡先の書いてあるものを交換しあうのです。
この習慣は世界各国のビジネスの現場で行われています。でも最近の浮世の激変を見ていると変わって行くのが当然なのではないかと思っています。名刺屋から言わせてもらうと、今までの価格で商売ができません。ネット通販などで激安の名刺が製作できるようになってきました。名刺屋、印刷屋に頼まずともそれなりのものができます。
また働き方改革などの政策が動き始めました。副業が奨励されたり、起業がもてはやされたり、Wワーク、フリーランスな働き方も市民権を得だし始めています。多様化が認められ始めています。今までのように固定された働き方ではなく、自分たちが選ぶことに責任をもたされる時代になり始めています。
名刺も当然変わらざるを得ません。会社に所属すれば会社からすべてを記載された名刺をもらえる時代は終わりになるかもしれません。これからは自腹で自分が何者なのかを証明しなければならなくなります。そしてなぜ、その組織に所属して今の自分の仕事をしているのかを説明する必要がでてくるはずです。当たり前ですが組織はそれを考えてはくれません。自分で考え、想いを、出来ることを表現しなければ、自分という立場があやふやな存在になってきてしまいます。今、名刺屋としても正直悩んでいます。