「障害」ということば

このところ官庁での障ガイ者雇用の水増しという、うそのような話が発覚している。この前は公文書の書き換え、そして政治家への忖度で、その前には消えた年金もありました。まだまだ信じられぬ事が出てくるだろうと思っているのは自分だけでしょうか?

それにつけても障ガイと言う言葉ですが、これも元々は戦前に救護法などで障碍という文字が使われていたそうです。「碍」の意味は、大きな岩を前にして人が思案し悩んでいるさまで、自分の意思が通らない困った状態をいう字だそうです。決して「害」ではありません。

聞くところによると、戦後この「障碍」の碍の字が当用漢字にないため、同じ音読みの害を役人があてて障害にしてしまったそうです。それでもこの字を役所も政治家もマスコミも直すという努力をしません。新聞もテレビも市役所も堂々と「障害者うんぬん」と使っています。最近はやっと心ある人達が害を使わずひらがなやカタカナで使うケースがみられますが、周知はまだのようです。

「ことば」はとても大きな力を持っているのは承知しているマスコミがキャンペーンをうたないのは官僚に、政治に遠慮しているのでしょうか?そんなゲスの勘ぐりさえしてしまいます。どこかの間抜けな官僚が別の音読みにして、どれだけ長い時間嫌な思いをされている人がいるのか考えただけで心が痛みます。

2020年にはパラリンピックも東京で行われます。メダルの数を競うより大切なことがあると思っています。それをやれる力を持った人達が政治家にも官僚にも、マスコミもたくさんいるはずです。自分たちはブログなどでこうして書くしかできませんが、世間でそういうことが話題として出てくることを切に願っています。

今度の水増しの件も、また第三者委員会を設置して、再発防止につとめるということで済まさずに「ことば」の持つ力を使うべきです。「障害」ということばを違うものに変えていく努力を、みんなでしましょう。