甲子園100回大会開会式

夏の甲子園大会が始まりました。今回は100回記念大会ということで話題を集めています。そのなかで開会式直後の第一試合の始球式は松井(星稜)でした。第一試合が星稜(石川)vs藤蔭(大分)でそのくじを引いたのも面白いものです。今回は甲子園で活躍した歴代の選手たちが始球式をするということで楽しみな良い企画だと思います。

桑田(PL)、坂本(中京)、坂東(徳島商)、太田(三沢)、井上(松山商)などなど甲子園ファンからするとなつかしい名前が並んでいました。我々は昭和の江川(作新)世代で学生時代野球をしていた頃は、太田と井上の18回延長再試合に熱狂したものでした。その後は箕島の島本選手にあこがれたものです。

それも遠い昔の話です。開会式で選手宣誓をみていると我々の世代の頃より宣誓の言葉が長く自分で考えてあれだけ堂々とやれるのだから頼もしいかぎりです。今時の球児はたいしたものです。なんだかんだといっても日本も次世代に期待して大丈夫と強く思わせてくれました。

開会式は猛暑のさなか挨拶が長くて困ります。国歌斉唱の後の対会主催朝日新聞社の挨拶はあの間違った戦争記事の朝日にもかかわらず戦争の話がちょっと入っていました。あれはいらないなと思いました。この時期は6日広島原爆の日、9日長崎原爆の日、15日終戦記念日と続き日本人ならだれしも想いをめぐらせますので、釈迦に説法な気がしました。

僕等世代の年頃で考えると73年前の戦争の話は明治の日露戦争です。もしあの年頃にその話をされても何のことやらと思うだけでしたから。太平洋戦争はとても重要なテーマですが甲子園大会で思い出させる歴史のテーマなのでしょうか。むしろ、きちっと伝えられる場で話すべきことだと思います。すでに歴史の一部になったことが、なぜ今だに話題になり、新聞社さえ誤報をして他国との関係を悪化させる原因にもなるのか。

そして何がこの戦争を引き起こし、なぜ止められなかったのか、どんな言葉で民衆がまきこまれ、それを利用されてしまったのかを若者たちに話す、考えてもらう場は甲子園ではない気がしました。開会式という場で話すと言う感覚がわかりませんでした。主催者の自己満足だと思います。

これからの甲子園球児の活躍を楽しみに応援しています。現場は白球だけを懸命に追い続けて練習してきた青春真っ只中の青年たちのストーリーの場です。たまには昔の気持ちに戻ってみたい大人たちのわがままで一杯でもあります。空気、場を読むのも必要だと考えます。