3,4,5月は名刺交換の季節です。新入社員、移動、各種展示会等々あちらこちらで名刺を手に挨拶する姿を見かけます。どれほどの新しい出会いが生まれるのでしょうか。この季節になると名刺屋は忙しいのですが、考えさせられることも多々あります。
若いころからずい分と名刺交換での出会いを無駄にしてきたと反省しきりです。ただただ、名刺を集めているような名刺交換だったと思います。もちろん何十年もお付き合いさせて頂いているお客様もたくさんいますが、もう少し自分の心に余裕や勇気があれば、もっと色んなお付き合いが生まれたはずです。又、ちょっとした連絡の手間を惜しんでチャンスを逃した事もありました。その時には解らないものですね。これから名刺交換をする多くの人達が良い出会いをできるような名刺づくりを心掛けるようにします。
名刺も他の色々な商品やサービスと同じように変わる時なのだと考えています。今までの名刺の概念は挨拶の小道具であり、ビジネスマンの当たり前の小道具だったと思います。ですから住所録みたいなイメージでした。そして会社で出会った人でも個人が管理していたわけです。でも今は住所録ならスマホで交換すれば良いし、管理も楽です。
新しい技術革新は社会の常識、概念を変えてしまいます。これからはAIとかEVとかIoTとかの時代だそうで、もっと色々な事が変わって行く時代です。名刺も不要という人もいるでしょうし、違った形の挨拶の習慣になるかもしれません。名刺屋としては複雑な気持ちですが、人と人が一枚の紙切れを初対面のもの同士で交換しながら挨拶しあうというアナログな常識が好きです。
しかしながら、今の内容の名刺ではダメな気がしています。自分が昔に色々後悔したことから言える事があります。とにかく自分の出来ること、やりたいことを言葉にして名刺で伝える事が大切です。人と人の関係はどうなるか解りません。担当だった人が転職したり、転勤したり、起業したりといろいろな事がおきます。その時、あなたのことを覚えていてくれる関係をつくるのが名刺の役割のひとつです。名刺交換というチャンスを最大限に使う為の武器として作りましょう。そして名刺交換をどしどししましょう。