小商人(こあきんど)の小商い

 今日新聞にサラリーマン川柳の入選100句がのっていた。毎回、時代を反映している作品が多いので切なくも、楽しく拝見させていただいている。今年はAIや忖度など盛り込んだ作品、毎回ある妻や供、上司・部下との話など、自分だけじゃないんだなとニヤリとしてしう。その中に「AIが 俺の引退 早めそう」「制度より 働き方は 風土から」などは、そのとりと思ってしまう。中高年も辛いんだよ。

 働き方も色々あってサラリーマンが一般的だけれど職人、農林水産業などの他に「小商い」というのも注目しても良いのではないかと思う。小商い、小商人をマイナーなイメージでとらえるのではなく、別な価値観で生計を立てたいと思う人達も共存したほうが社会生活は面白く、選択肢も増える。

 戦後サラリーマンが当たり前のような社会構造だったが、団塊の世代の退職や若い人の人口減があるのだから考えかたを変えていくしかない。昭和の初めまで位はお店で働くとか、何かを自分で商う人は相当数いたと思う。大正、明治、江戸とさかのぼってもそうだ。時代劇でみると侍と大商家で働く人達はサラリーにあたるものを貰っていたが他の大多数の人達は自ら生計を立てていたし、今はネット、SNSだってほとんどの人達のインフラとして使える訳だから。

 若い人達にはサラリーマンとしても、公務員も、起業も、海外でも働くことも、チャンスはたくさんある。その選択肢のなかに昔の小商いの概念でない今の小商いを考えてもらえないだろうか。我々中高年も定年後にまだ相当使える時間が残っているのだから小商い起業も増えるだろうが、なにせ頭はかたい。新しい日本のライフスタイルを創りだすのは限られてしまう。ここはフレッシュな頭で中高年に「ああ、こういう生き方もあったな。うらやましいな。」と言わせて欲しい。その人達の名刺を一緒に考えて創りたい。小商いの名刺屋はそんな風に思っています。

 

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